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二人で旅行に来たのに、写真はいつもどちらか一人。
交代で撮れば、その場にいたことは残せる。けれど、「一緒にいた写真も欲しいなあ」という日、あるよね。
じゃあスマホを机に立てて、セルフタイマーで撮る?
……あれ。スマホが倒れる。角度も決まらない。
そんな撮り方を考えている人に、小さな三脚は気になる選択肢です。ただし、旅行用なら小さければ何でもいい、とはいかないんだよね。スマホが挟めるか。置く机はあるか。二人が画面に収まる場所は取れるか。この順番で考えると、持っていったのに出番がなかった、を減らせます。
今回はベルボンの「EX‐ミニSⅡ」、型番EX‐MNS2を取り上げます。スマートフォンホルダー付きの二段ミニ三脚です。この記事は使用レビューではなく、メーカー資料で確認できる寸法を、ホテルでの撮影準備に当てはめた選び方です。
小さい三脚で、立った二人を床から撮りたい人にも、机でお土産を撮りたい人にも。まずは、欲しい写真の高さから一緒に考えてみようね。
41.7cmの三脚、床に置くだけで目線の高さにはならない
最初に見てほしい数字は、重さよりも高さです。
EX‐ミニSⅡの全高は、中央部分のエレベーターを含めて417mm。センチにすると41.7cmです。エレベーターを含まない全高は360mmで、その上下の移動量が57mmと示されています。
つまり、大人が立ったときの目の高さまで、三脚だけで伸びるものではありません。
ここを知らずに「旅行先で二人の全身写真が撮れそう!」と買うと、部屋で置いた瞬間に、思っていたのと違う、となりやすい。低い位置から見上げる写真を撮るなら選択肢になりますが、普通に目線を揃えたいなら、置き台を含めて考える必要があります。
たとえば、机に置いて、二人は向かい側の椅子に座る。机に置いて、撮影したい小物を同じ机に並べる。こういう場面なら、床から高く立てる三脚とは違う使い方ができます。
ただ、机があるから大丈夫、で決めるのはまだ早いです。
机の奥行きが浅いと、開いた脚が収まらないかもしれません。机の上にテレビや案内冊子が並んでいれば、空いている面積はさらに少ない。商品ページの全高からは、そのホテルの机に置けるかまでは分からないんだよね。
宿の客室写真を見るときは、机の有無に加えて、何が置かれているかを見てみて。寸法が分からない場合、写真だけで余裕ありと決めず、「使える台がなければ手持ちで撮る」と、別の撮り方も用意しておくと気が楽です。
置き台を高くするために、本や箱を重ねるのはおすすめしません。写真の目線が揃っても、足元が不安定になっては困るから。安定した平らな面に、脚全体が収まることを優先してください。
最低高は190mmです。脚を広げて低い位置から撮れるので、小さなお土産や食べ物を、低い目線で見せたい場面にも向いている設計です。二人の顔と小物では、欲しい高さがまるで違う。撮りたいものを先に決める意味は、ここにあります。
なお、190mmは最低高で、収納したときの長さではありません。バッグに入るかは、この後で見る縮長の数字を使います。この二つ、似た小さい数字なので取り違えないでね。
旅行先で欲しい一枚を想像して、「机に置く」「床に置く」「小物を低く撮る」のどれが主な使い方か決めてから、サイズを見てみよう。
スマホ幅56〜85mm、ケースを着けた厚みも見ておこう
次は、いつものスマホを載せられるか。
メーカーの発売時の案内で、付属ホルダーの対応サイズは幅56〜85mm、厚み10mm以内と示されています。スマホの機種名だけで、一律に対応とは言えません。
いまスマホにケースを着けているなら、まず、その状態で幅と厚みを測ってみてください。普段使っている状態で付けたいのに、本体だけの数字を見て買ってしまうと、旅行直前にケースを外すか迷うことになります。
測るのは、ホルダーで挟む部分の外側どうし。スマホの仕様表に書かれた本体幅だけを見て終わらず、ケースの側面がどのくらい出ているかも見たいです。
厚みは、ケースや背面の取り付け品も含めて考えてね。リング、グリップ、カード収納などが付いていると、挟む面の状態も変わります。数字が範囲内に収まることは大切ですが、それだけで、その形状を確実に保持できるとまでは断定できません。
「幅は合ってる! よし!」
で終わらず、厚みも一緒に。
ここを二回見るのは、細かすぎることではないよ。旅先でスマホを置いて手を離す道具なんだから、普段のケースとの組み合わせまで考えたいです。
ホルダーは単体でも簡易スタンドになり、縦置きと横置きが可能とメーカーが紹介しています。三脚用のネジ穴は、底面と背面にあります。
一方で、三脚の雲台は上下と左右を調整する二ウェイ式です。カメラを載せる部分を、何でも自由な向きに回せる仕組みだと思わないでね。上下の傾きと左右の向きを別々に扱う設計なので、何をどの向きに固定したいかを先に決めます。
スマホホルダー単体の縦置きが可能、という話と、カメラを固定したまま雲台を横へ倒して縦位置にできる、という話は別です。スマホで縦の写真を撮りたい場合は、ホルダーの取り付け方を実際の説明書で確かめてください。
カメラを使う人なら、縦位置を重視するかは購入前の分かれ道になります。スマホの仕様だけを見て買う人にも、カメラの仕様だけを見て買う人にも、この違いは伝えておきたいんです。
出発前には、スマホのボタンや充電端子が、挟む位置とぶつからないかも確認してね。電源ボタンを押しっぱなしにしてしまう位置では、写真を撮る前に別の操作が起きてしまいます。
ケースを外す必要があるなら、その場で外したケースをどこへ置くかも決めておこう。ホテルの机に置きっぱなしになりやすい小物を、一つ増やすことになるからです。
小さいから何でも載せていい?1.5kgと2kgは分けて読もう
この三脚には、重さの数字が二つ出てきます。
推奨積載質量は1.5kg。
脚最大荷重は2kg。
「2kgって書いてあるから、カメラ一式が2kg未満ならいいんだよね?」
と思いそうだけど、選ぶときに見るのは、まず推奨積載質量です。
脚最大荷重と、撮影用機材を載せる推奨の重さは、同じ見出しではありません。2kgという数字だけを拾って、撮影時の安定まで約束されたと考えないようにしたいです。
カメラで使う場合は、ボディだけでなくレンズや取り付ける機材を含めた重さで考えてください。ボディの仕様表に載っている重量を見ても、いつものレンズを付けた状態は、そこから変わります。
スマホの場合も、重さだけの問題ではありません。取り付け方や向きによって、重さがかかる位置は変わります。機材が推奨の重さより軽ければ、どの角度でも倒れない、という意味にはなりません。
とくに机の端へ脚を寄せる置き方は避けてね。二人が画面に入るように数センチ動かした結果、片方の脚だけが机のぎりぎり、という配置になっていないか見ます。
置き直すときは、スマホやカメラだけを引っ張って向きを変えるより、機材を支えながら三脚の位置から整えたい。脚や固定部分の操作は、製品に付く説明書の手順に従ってください。
EX‐ミニSⅡには、脚を伸び縮みさせるレバーロックと、上下・左右を固定するつまみがあります。ハンドル棒のある大きな三脚とは操作の感覚が違うので、初めて触る場所を、出発後のホテルにしないほうがいいよね。
家で一度、脚を開いて置く。スマホを取り付ける。構図を変える。固定してから、手を少しずつ離す。この一連の動きを説明書を見ながら確かめておくと、旅行先で触るつまみを探す時間を減らせます。
雲台は一体型で、取り外しできません。クイックシューも付いていない仕様なので、カメラを台ごと素早く着脱する機能を期待している人は、そこも購入前に見てください。
「小さくて軽い」と「取り付けの手順が自分に合う」は、どちらも大切。旅行中に何度も付け外しする予定なら、その操作を含めて選んだほうが、バッグから出す気になれると思います。
二人が入る写真は、タイマーより先に「置く場所」を決める
三脚にスマホが付いた。
これで撮れる!
……の前に、一枚、試し撮りしてみようね。
机に置いたスマホから二人の座る場所まで、十分な距離があるか。画面に二人の頭が入り、机の上の物が顔を隠していないか。狭い部屋では、三脚の高さを変えるだけで解決しないこともあります。
まずは、実際に座る場所を決めてからスマホの画面を見る。一人が画面を見て、もう一人が座ってみると、顔がどこに来るか分かりやすいです。部屋の机と椅子の位置が決まっていても、二人の座り方まで同じにする必要はありません。少し寄って座ると入るのか、背景を変えたほうがいいのか、画面を見ながら考えてみて。
二人が収まらないなら、無理に机の端へ寄せるのではなく、背景や座る場所を変えてみてください。立った全身写真から、椅子に座った上半身の写真へ変える。それだけで、必要な高さと距離は変わります。
いろいろ調整しても、安全に置ける場所がないなら、その部屋では手持ちの写真にする。小さい三脚を持ってきたから、必ず三脚で撮らなきゃ、とは考えなくていいんです。
スマホにセルフタイマーがある場合は、利用するカメラアプリで設定してね。選べる待ち時間や連続撮影の仕組みは、機種・アプリによって異なります。この製品にリモコンが付くものとしては紹介していません。
最初の一枚で見たいのは、笑顔の完成度より、画面の収まりです。二人が入っているか、背後に見せたくないものがないか。位置が決まったら、タイマーを使って次を撮る。順番を分けると、何度も席から立ってやり直す理由がはっきりします。
部屋の写真を人に見せるなら、机の上の宿泊情報や、名前の載った紙も写り込んでいないか見ておこう。写真の雰囲気を整えるついでに、画面の隅まで一度見るだけでできます。
窓の前で撮りたいときは、画面の顔の明るさを見ながら位置を変えてね。窓の景色も二人の顔も、どちらもいつも思いどおりに写るとは限りません。今回残したいのが二人の顔なら、まず顔が見える向きにする。景色を主役にする一枚は、その後で分けて撮ってもいいよね。
小物の写真なら、置く物を先に並べ、三脚を使って同じ構図を保ちながら配置を変える方法もあります。旅行中に買った小さなお土産を一つ撮りたいなら、背景になる机の上を少し片づけるだけでも、何を撮りたいのかが伝わりやすくなります。
共用の場所では、三脚を広げてよいか、通路を塞がないかを先に確認してください。客室で置けたから、ロビーや観光施設でも同じように使えるわけではありません。施設の撮影案内がある場合は、その案内に従います。
使う場所を選べるのも、旅の撮影の準備です。写真一枚のために、周りの人を待たせ続けない。自分たちがゆっくり撮れる場所で、短く楽しみたいね。
バッグには25.5cmと428g、帰るときの部品まで入れて考えよう
最後に、持ち運ぶ話です。
収納したときの縮長は255mm、つまり25.5cm。質量は428gで、専用ケースが付属します。メーカーの二〇二二年総合カタログと、販売ページに掲載された仕様を照合した数字です。
メーカーの総合カタログでは、最低高190mmと縮長255mmは別の欄になっています。古い発売案内には収納寸法と取り違えやすい記載があるため、買うときも項目名を一緒に見てください。
バッグの底に定規を当てて、25.5cmを一度見てみる。ポーチや充電器を入れた状態で、その長さの物が取り出せるか考える。カタログで小型と紹介されていても、自分の小さなバッグに余裕で入るとは限らないんだよね。
428gの表記も、旅行の荷物全体に足して考えます。ホルダーやケースなど、自分が持ち出す組み合わせの重さは、準備した状態で測ると分かりやすいです。バッグの重さを決めたいときは、カタログの数字だけで足し算するより、持っていく物をまとめて量っておこう。
写真を数枚だけ撮りたいなら、ホルダー単体の簡易スタンドで足りる場面もあります。角度や高さを調整したいなら、三脚ごと持っていく。その旅行で何をしたいかで、持ち出す物を変えてもいいよ。
出番が多い道具なら取り出しやすい場所へ。ホテルだけで使う予定なら、日中の街歩きバッグに必ず入れておく必要はありません。使わない時間の持ち歩きまで増やすと、便利なはずの物が負担になることもあるからです。
帰るときは、三脚本体、ホルダー、ケースを一緒に見て、まとめてしまいます。ホルダーを外して机に置いたままにしていないか。窓辺で撮ったなら、窓の近くに部品を残していないか。最後に使った場所へ目を戻してね。
メーカー発信の発売案内にも、スマホホルダーと二ウェイ雲台の特徴が紹介されています。商品を選ぶ際は、EX‐ミニSⅡ、型番EX‐MNS2、JAN4907990500625で見比べると、似た名前のEX‐マクロⅡと区別しやすいです。
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二人の写真を一枚残したい。
そのために、まず置く場所を一つ考える。
机のどこに置こうか。二人はどこに座ろうか。そんな相談まで含めて、一緒の写真を撮る段取りを作ってみようね。
スマホが合って、机に脚が収まって、二人が画面に入る。そこまで分かったら、あとは出発前に一度、家で撮ってみよう。
旅行先では、操作に迷う時間より、一緒に写る時間を増やしたい。
小さな三脚を選ぶなら、そんな一枚から考えてみてね。